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2006年5月29日 (月)

「申告漏れ」という言葉

 よく、税務調査に入りまして、何かが見つかって、税金を追徴される、という場合、マスコミではよく「申告漏れを指摘される」なんて言いますね。最近はある方の件があったようなんですが、それはそれでおいときまして、「申告漏れ」って何なんでしょうね。

 法人税や所得税(の事業所得)、消費税の場合、売上を一つ一つ挙げて、これだけ収入がありましたよん~、で、経費は領収書を一枚一枚税務署に見せて、これいいですか?と言って一つ一つ認めてもらう、なんてことはなく、法人税や所得税(の事業所得)に関しては決算書から利益が算出されて、それに対して課税されるという感じです。

 法人税の場合は、必ずしも税法に則って決算書を作っているわけでもないんで、それに合わせるように、加減(別表4での加算・減算というやつ)をするんですが、ともかく、利益に対して税額が決まる(消費税は微妙に考え方が違うんですけど、省略。)ということです。

 で、調査でいわゆる「申告漏れが指摘される」というのは、法人税・所得税だけで言うと

 1.売上が抜けていた(計上時期の問題もあるんですけどね)
 2.仕入が多く載っていた
 3.在庫が実際より少なかった
 4.経費が多く載っていた
 5.その他の収入(収益)が漏れていた
 6.経費は経費だが、税法上の交際費・寄付金とされるものをそのように扱っていなかった。
 7.まだあるんですが、面倒なので省略。

 なんていうことが考えられまして、申告漏れ、といえばそういえなくもないものもあるのですが、これを「漏れ」と表現するにはどうなんだろう、ということもあるんです。(経費を)多く載せていたのに、何が「漏れて」いたのでしょうね、ということです。

 確かに、相続税の場合は、相続財産(遺産ね)を書き並べますし、そこから控除するものがあったり、財産の評価方法が間違っていた、ということがあっても、財産の申告が漏れている、ということもあるんで、そうなると「申告漏れ」ということになります。

 ともかく、「申告漏れ」というマスコミ用語、なんかしっくり来ないのですが、一般的には分かりやすい言葉なんでしょうね。

 ちなみに、税務署や、税理士事務所では「申告漏れ」と言わず「増差(ぞうさ)」と言います。つまり、増える方向に差額が出た、それに対して税金を払えよ、というニュアンスなんですが、そう言うと「漏れていた」「多く載っていた」ということ、全て含んでいることになりますね。でも、新聞で

 「タレントの○○氏、税務調査の結果、増差○○円、重加算税なし」

と言われても、一般的にはピンと来ないかも知れませんね。いや、ほんとはこっちの方がしっくり来るんですが…。

 なお、調査の結果、減るということで「減差」という言葉がないのは、増える場合と減る場合、全く手続きが異なるからなんでしょうね。あまり調査の結果間違っていたんで税金が戻ってくる、なんてことないですから。(これについて書くと別件になるんで省略)

 (追記)
 多分、「申告漏れ」と言われるものは、法人税・所得税について言うと「課税所得」の「過少申告」、つまり「所得金額が漏れていた」ということで「申告漏れ」ということになるんでしょうけど(というつっこみがあるかも知れないので書いておきます)、そういうことなら何となくまわりくどい表現かも知れません。

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