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2006年8月28日 (月)

経費科目についてかんがえてみましょう~旅費交通費

 ということで、前回に引き続き、ネタのないときの会計シリーズ。細かい前提事項は前回書いたんで、省略します。では、その時予告した「旅費交通費」について。

 基本的に「旅費交通費」というのは、その企業で移動に関して使ったものを入れます。例えば、営業マンが地下鉄に乗って、営業に行ったとか、出張で新幹線に乗って大阪へ行ったとか。あと、その時のホテル代や日当(詳しいことは省略しますがこれ、通常必要なものが規定通りにでていたら、給料ではありません)なんかも入ります。

 ということで特に問題もない科目なんです。別に税務上も、日当の多い少ない、規定があるかどうか、とか、本当に事業に必要だったかとか(実は家族旅行でなかったかとか)、そのあたりは問題になるんですが、それ以外は問題もなさそうですね。はい。めでたしめでたし。
 あと、ちょっと問題になるのはタクシー代。接待に絡んで、タクシーに乗った場合はこれ、旅費交通費ではなく接待交際費の扱いです。(別に科目は旅費交通費でもいいですが、税務上、交際費にしましょう)

 と、都会の人は思うでしょうね。

 田舎(いい意味でとってくださいね。私のいる世界も含みますから。)では、交通手段って、車が中心なんです。となると、旅費交通費って、例えば、研修があって、駐車場が狭いから(駐車代が高いから)やむを得ずバスで行ったとか、車ではちょっときつい遠方に行ったとか、営業車が足りず、ちょっと電車で行ってみたとか。そういうものを集めても、この科目、大した意味をもたないです。

 では、田舎での交通手段、車を移動に使うとなると、どの経費を使うか、一応、私の癖で書いていきますと(除:運送業)

 ガソリン代…備品消耗品費(「車両費」があれば「車両費」)
 オイル…オイル交換だけやるなら備品消耗品費(「車両費」があれば「車両費」)。車の修理や車検と一緒にオイル交換をすれば修繕費(または「車両費」)
 車の修理…修繕費(または車両費)
 車検…修繕費(または車両費)。消費税での区別をした上で、私の場合は全部この科目に放り込むんですが、車検でかかる自賠責保険を「保険料」、重量税なんかを「租税公課」、車検の時の行政手数料を「雑費」にすることもある。
 車の駐車場代…地代家賃
 車本体…「車両運搬具」で資産にした上で、毎期「減価償却費」を計上。
 車の税金…租税公課
 車がリースだったら…リース料(または車両費)
 車の保険…保険料。
 高速道路・有料道路代、時間貸しの駐車場代…旅費交通費。
 従業員に給与の一部として渡す通勤手当…福利厚生費(でも、駐車場代を会社が負担すると、地代家賃なんですよね。)
 あと、スノータイヤの脱着料(業者に任せた場合)とかもありますね。スノータイヤを保管してくれるサービスもあるんで、その保管料もありますか。科目は、もう、考える気もなく・・・。

 ということになるんです。交通が不便だから(または車を持てるから)交通手段が車中心になると、「旅費交通費」ではなく、「移動」にかかる経費って、こんな感じで分散されてしまうんです。

 鉄道運賃との比較で、「○○から××まで移動するとき、車ならいくらかかるか」というとき、よくあるように、高速道路代だけを出してもしょうがない、と思っていています。高速道路代が特急料金に当たり、普通運賃に当たるのはガソリン代に当たると思っているんですが、実はここで見事に、「特急料金」にあたるものと「普通運賃」にあたるものが違う科目になっているんです。

 でも、こうやって分かれるのも、それぞれ意味があるんですね。ガソリンって消耗するものなんで消耗品。車の税金は国・県・市などに取られるんで「租税公課」。何かあったときの備えで払うものなんで「保険料」。
 あとは、割と個人事業や、小さい法人にある、「家の用事にも、会社にも使う」という車の経費を、会社に使う分だけ、例えば7:3とかに分けるときの都合も影響しているかも知れません。

 こんな面倒なら、車関係も全部「旅費交通費」に放り込んでしまえ、というのも一つの考えなんです。「ガソリン代は旅費交通費にして」とおっしゃるお客さんがいらっしゃったんですが、それはその通りにしました。そう考えるのも一つです。
 あとは、「車を所有すること」でかかる経費(駐車場の借地代とか、税金・保険・車検)と「乗れば乗るほどかかる経費」(ガソリン代)を分けるとか、乗れば必ずかかるガソリン代と、急げばかかる高速代を別にするとか。

 ともかくですね。その企業にとって「車とはなんぞや」というところから考えて「何を管理したいのか」というところを考えないと、結構分からなくなると思います。そして、きっちり何をどの科目に入れるか、その企業で決めないと、訳が分からなくなります。無駄遣いができるものと、できないものを別の科目に分けるのもいいです。(これは経費を管理したいならの話です。逆に単に形上、科目に分けるだけでいいなら会計事務所がそれなりに分けてくれます。)

 結局、車に使う経費がこれだけ分散されていることも、決算書で割と分かりやすい部分である「販売費及び一般管理費」という部分が、分かりにくくなっている一つの原因だと思うのです。「車の経費ってどこにはいっとるん」というと「えっと、旅費交通費と消耗品費・修繕費に地代家賃・租税公課と福利厚生費、雑費と保険料、減価償却費なんかに入っています、あっ、お宅は車両費もありましたね。」となると、もう、決算書ってわけが分からなくなります。そして、これを元に大まじめに分析なんかされたり、「○○費を削減しましょう」なんて言われても意味がないんです。

 ということもあり、前回書いたとおり、大雑把に「経費」としてみるか、もっと細かい補助科目(ガソリン代・オイル代・車検代・車の税金・車の保険云々)を設定して見るか、を使い分けるしかないのかも知れません。

 ということで今回も前回と同じようなことを書きますが「販売費及び一般管理費」の各科目を生かしたいなら、この「科目を分ける」という仕事を、会計事務所に任せていたら意味がないです、(どうでもいいならいいんですが。)または、はっきりとこれはこの科目、と伝えましょう。あとは前回と同じような結論かなと思われます。

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