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2009年10月31日 (土)

経理の仕事(2)

 今日は日付が変わってしまっているんですが、日付を偽装しまして、日付が変わる前のものでアップします。

 っていうことで、先日書いた「経理の仕事(1)」の続きです。

 先日「経理の仕事と一般的に思われるもの」として挙げた20個の業務。これは、あえて一般論として書くために、自分がやっていない業務を挙げたり、逆に実は経理の仕事としてやっていることが他にもあるんですが、ちょっと業種独特なものだったり、あるいは些細なものだったり、逆に重要なんですけど、きりがなかったりするんで、あえて挙げていないものもあります。だから、これだけしかやっていないって思わないでください。あと、ほんとは経理の仕事じゃなさそうというものも挙げてあります。

 さて、中小企業の場合、経理担当者がいたとしても、他の業務も兼ねていたり、あるいは独立した部署という概念もないため、経理の仕事とそれ以外の仕事の境界線が曖昧です。

 自分の場合も、別に「経理部」とか「経理課」っていう部署を立てて仕事をしているわけでないんで(一応対外的に「経理担当者」って名乗っていますけど・・・)大企業とか役所のように、きっちりと業務に縄張りがあるわけでないんです。というのは前回も書いたんでおいておきまして。

 それで、先日掲げた「経理の仕事らしきもの」。これを中小企業で実際に誰かがやるとすれば、例えば経理担当者の業務量の限界(例えばどう見ても2人分仕事があるのに一人しか経理担当者がいないとか)や、業務時間(経理担当者はパートだけとか)、経営者の方針、あるいは業務分担、業種の特性、外部の専門化の関与具合、導入システムによって、経理担当者以外の人が行うことが多々あります。

 具体的には、「業務分担」としては、営業担当者あるいは営業部内の事務担当者(いわゆる「営業事務」)(ちなみに、うちの会社ではそんな表現はしないので、一般論ね)、「経営者の方針」としては、「ここまでは経理担当者といえどもオープンにできない」という内容。中小企業の同族会社にありがちです。「外部の専門化の関与具合」としては、税理士や社会保険労務士などがあります。

 つまり、「経理の業務らしきもの」をする人は、経理担当者の他に、経営者やその身内、役員、営業事務担当者、営業担当者、販売担当者、税理士(事務所の職員)、社会保険労務士という人々が存在するわけで、その人々との役割分担によって、経理担当者の業務が大きく変わってくるといえるでしょう。

 ただし、経理業務の一部をアウトソーシングしているとか、派遣社員にやってもらっているとかそういう場合は広義の経理業務ではあるので、考慮の対象外とします。

 だから、「うちの規模では経理担当者は必要か否か、あるいは何人ぐらい必要か」という問には、絶対に答えられないことになります。

 例えば、業種によって請求書発行業務を経理担当者が行った方がよい場合と、営業担当者が行った方がよい場合があり、それによっても業務量が大きく変わります。あとは、税理士事務所にどこまで仕事をやってもらっているか、あるいは、お金が足りる・足りないの判断、足りなかったときの対策は誰がやるのか・・・。

 さらに、「単に物を仕入れて、売る」という商売と、それ以外の商売とでは、会計プロセスが大きく異なることもあり、日々の資金の動きから、試算表までを仕上げるまでの手数というのは売上高に比例するものではありません。(具体例を挙げると長くなるんで割愛)

 また、経営者がどの程度までの数字をいつ頃ぐらいまでに知りたいか。例えば、月末締めの請求書を出す会社があって、請求書を出すのは経理担当者。しかも前日の数字を3日までに見たい、となると、量にもよりますが、一時的には一人の業務ではないような気がします。

 それらを総合的に判断して、「経理担当者」の業務の範囲が決まってきますし、それによって、必要な人員や、求める人物像も変わってくるはずです。経理以外に例えば受付をやってもらうとか、電話をすべて受けてもらうとか、逆に、本当に経理だけやってもらうのだが、資金調達までやってもらうとか。それによって求める人物が違ってくるのは想像ができることだと思います。

 ただ、求人の段階ではそこまで詳しく書けないと思われるので、経理業務の転職を考えている方は、「面接で落とされて」も、自分の能力の問題ではないことも多いということも想像できるかと思います。

 話はそれましたが、先日挙げた業務の中で、ちょっと分類しますと・・・

●販売担当者・営業事務担当者が行うことがあると考えられる業務
1.現金出納帳の記帳(会計ソフトへの入力も含む)、日々の現金残高の確認
2.請求書の発行
4.預金口座への売上入金あるいは売掛金回収の確認
5.売掛金の管理
6.入金が遅いところへの督促
9.在庫の管理
12.原価計算

●営業担当者が行うことがあると考えられる業務
2.請求書の発行
5.売掛金の管理
6.入金が遅いところへの督促

●経営者が行うことがあると考えられる業務
※規模によっては全部ということもあり得ますが、ある程度の規模を想定して・・・
13.資金調達・銀行への交渉など
14.資金繰り計画の策定
15.経営計画の策定
20.小切手・手形の管理

●外部の専門家が行うことがあると考えられる業務
3.日々の仕訳・総勘定元帳への記帳(会計ソフトへの入力も含む)
10.決算業務
11.申告書の作成
8.試算表の作成
16.給与計算
18.社会保険業務
14.資金繰り計画の策定
15.経営計画の策定
 (14と15は異論がある人もあるかと思いますが、あくまで可能性として)

●残った物
7.支払業務(仕入・販売費及び一般管理費)
17.領収書などの管理
19.経理関係書類のファイリング、保存、一定年数経過後の処分

 とは言っても、売上が10億ぐらいある会社でも、社長さんがせっせと振込をしていた会社もあるし・・・。ってなると、経理担当者のやる仕事って、領収書をぺたぺた貼るだけ?。これすら他の人でもできそう・・・。

 とりあえず、「経理の仕事(1)」の導入部で「AさんとBさん」って書きましたが、ここで「支払業務以外は全部違っていた」と書いたのはそういう意味で、自分の感覚では、「経理担当者」が中小企業にいれば、支払業務ぐらいは経理担当者がどこでもやっていそう、と思うんですが、でも、場合によってはそうでもないか・・・。

 例えば、現金出納帳にしても、業種によっては現金すらなくしてしまうことも可能な場合もありますし、在庫のない業種もありますし、「原価計算」なんて、むしろ限られていますし。「手形・小切手の管理」も、それすらないところもあるし(うちもそうなんですが)。

 ということで、経理担当者の仕事って、中小企業においては、他の人との業務分担の兼ね合いで業務が大きく異なるものですし、ある程度の規模になっても大きく変わってくるものだと思います。

 そういうことで、中小企業の経理の仕事は、会社の規模・業種・業態、経営者の方針、他の人との兼ね合いで大きく変わってくるもので、決して普遍的なものではないということになります。

 ここで、一つ、請求書について、考えてみましょう。

 請求書については、基本的に、経理担当者が作成するとすれば、〆日がある場合だと考えられます。もちろん、規模や業務分担、業種によってその限りではありませんが・・・。

 納品書は営業担当者が作成して(あるいは販売ソフトに入力して)、それを1ヶ月分まとめて、請求書発行をするとか、1ページ目の「鏡」を作成するとか、そういうのが経理の仕事になってくると思います。

 つまり、売った・納めた、という記録自体は営業担当者なり販売担当者が何らかの形で行わないと請求書が出せない、ということになります。

 となると、請求書の発行を〆日ではなく、随時行っている場合、そもそも経理担当者の業務の範疇にならないことが多いような気がします。

 つまり、私の場合で言いますと、旅行業の請求書は、例えば団体旅行なら、旅行終了後に担当者が作成しますので、作成の段階では経理担当者が出る幕がないわけです。そういうことで、実はワタクシ、請求書自体は知り合いの人がたまたま航空券を買ってくれたとか、そういうことで4年間のうちに2~3回ぐらいしか作ったことがないんですよね・・・。(ただし、通常の売上以外に発生する請求書はたまに作る。)もちろん、社内でダントツ、請求書作成枚数が少ない人間でして、請求書を一番作らないのが経理担当者なのです。作った請求書の入金を確認するところから経理担当者の仕事なわけで・・・。(一部、作った請求書の内容を確認してと言われることはあるので、仕入との紐付きという目での確認はする。)

 そういうことで、私の場合、会計事務所に依頼できる業務に重点が置かれているのはそういうことだったのでした。あとは個人的に書こうと思えば書けるんですけど、差し支えがあることがあるので、詳しくは書きません。あくまでこの内容は一般論です。

 

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